電撃アメコミ通信Vol.1

ISBN:4073105396
電撃ムックシリーズ 
1998年12月20日初版発行
発売:(株)主婦の友社、発行:(株)メディアワークス
定価1,800円(税別)
執筆は小野耕世石川裕人、小田切博、堺三保 他
記事は、特集:ワイルドストームの世界、2大コミックコンベンションレポート 他
 アメコミの邦訳に関しては、数寄者の企画者が会社を言いくるめて出版させるというイメージが個人的にあるんですが、これも石川裕人焼畑農耕的仕事ぶりを回顧できる一冊。
 アメコミの種が日本の土に根付かないからこそ、結果的に焼畑農耕になってしまうだけで、関係諸氏の熱意は尊敬に値しますし、翻訳が出るだけでありがたいです。
 で、当該書籍ですが、出版当時は「この程度の情報誌で1800円は・・・」と購入しなかったのですが、古本屋に捨値で売られていたので購入。
 時期的に「ウオッチメン日本語版」の出版成った直後なだけに、紙面からは「来るよ、いや、来させるよ。日本にアメコミの時代を!」という息吹に満ちています。まあ、実際にはそんなに楽観的でなかったんでしょうが。
 記事では、ジム・リー、J・S・キャンベル、トラビス・チャレストらへのインタビューが参考(何の?)になりました。リーはプリンストン大医学部卒とかチャレストは配管工みたいな仕事をしながら完全な自己流で絵を学んだとかは、ちょっと驚き。語りの舎弟臭さが抜群なキャンベルですが、意外や漫画に影響を受けたのは士郎正宗の『イントロンデポ』が最初だとか。
 あ、原書で買った『Watchmen』、1ページも読まずに放置したままなのを思い出した。